三菱一号館美術館の「ヴァロットン展 冷たい炎の画家」に行きました。
ルナール「にんじん」の挿絵の人です。挿絵以外の木版画も数多く展示されていました。どことなくカレル・チャペックを連想しました(チャペックの挿絵は兄のヨゼフ・チャペックが描いている)。油絵の大作がいくつも展示されていましたが、どう見ても木版画に本領を発揮した人としか思えませんでした。
画面の大部分を黒で構成し、大胆な省略を交えながらの鋭い描写。室内での男女の恋模様を描いたもの、楽器演奏家を描いたもの、パリの街を行き交う群衆を描いたものなど。群衆の顔が漫画のように単純化され、その単純な線からユーモラスな雰囲気が生まれていました。社会を風刺しながらも、木版画の暖かさと描写の鋭さとのバランスを取った人だと思います。
会期 2014年6月14日(土)~9月23日(火・祝)
開館時間 10:00 ~18:00(金曜(祝日除く)のみ20:00まで)
休館日 月曜(但し、祝日・振替休日の場合は開館/9月22日(月)は18時まで開館)
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