2014年6月6日金曜日

「映画をめぐる美術」展ほか

東京国立近代美術館「映画をめぐる美術」展に行きました。
やなぎみわさんの作品「グロリア&レオン」が良かったです。
カサヴェテスの映画「グロリア」とベッソンの映画「レオン」の場面を、制服を着た日本の若い女性(演劇部の学生?)が演じています。すぐそばで別の女性たち(演劇部の部員?)が見つめる中、演技は進んでいきます。
映画の一場面だけを切り取っているので、観客が物語を理解するのはむずかしいです。映画では登場人物は少年だったり、中年男性だったりするわけですが、その台詞を少女が言うことで違和感が生まれます。演技もそれほど上手くないので、さらに違和感が増幅します。
それでも少女たちの真剣さ、存在の生々しさははっきり伝わりました。ドラマを推進するような演技力は乏しいかもしれませんが、その生々しさが「グロリア&レオン」という作品全体を高める方向に働いていました。

常設展では川端龍子(かわばた・りゅうし、1885-1966)の特集が印象に残りました。日本画の画家の中でもずばぬけた力量の持ち主という感じがします。

0 件のコメント:

コメントを投稿