2018年11月18日日曜日

ピエール・ボナール展


国立新美術館のボナール展に行きました。
妻マルトを撮影した写真が展示されていましたが、室内で水浴する写真などはボナールの絵そのものでした。さらに妻マルトが撮影したボナールの裸体写真が展示されているのが面白いです。
ボナールはマルト以外の女性の裸体も描いていて、中でも人妻リュシエンヌを描いた「バラ色の裸婦、陰になった頭部」は、肌の色合いなどを見ると、むしろマルトを描いた絵より魅力的といえるほどでした。他には鏡をうまく使って静物画に裸体を配する「化粧台」など面白かったです。
「静物:皿と果物 あるいは桃を持った鉢」や「セーヌ川に面して開いた窓、ヴェルノンにて」は、美しい色彩があふれる魅力的な絵でした。
ボナールは一つの絵に時間をかけて描く画家でしたが、論述で観客を説得するのではなくて、その場の雰囲気を伝えることに関心がある画家だったと思います。今回のように多くの作品を一度に観るとその良さがよく分かると思えたので、良かったです。

0 件のコメント:

コメントを投稿