2017年3月9日木曜日

人人展(東京都美術館)

東京都美術館2階第4展示室での人人(ひとひと)展に行きました。
藤林叡三さんは「重い扉」のような映画の場面を切り取ったような作品、「窓と停戦」のようなコラージュ的作品、リアリズムや奇想の作品など、様々な作品を写実的な確かな筆遣いで描いていました。
尾藤敏彦さんは絵画と彫刻でした。絵画は腐蝕したようにおぼろげな画面に、女体の曲線と男性器のイメージとが絡み合っていました。ギーガーの絵や谷敦志さんの写真を連想しました。彫刻はやはり錆びた金属によって女体と男性器とが形作られていました。
以上の2人は別格の圧倒的な存在感でした。

私の目当ては相馬俊樹さんの本で見かけてから注目している亀井三千代さんでありました。春画と解剖図とを合わせたようなエロティックで軽やかな雰囲気の作品です。肉体だけを描いているので匿名のエロティシズムを感じることが出来ます。作家さんと少しだけお話しできたこともうれしかったです。写真可とのことだったので撮ってみました。

4月の湯島羽黒洞での個展も楽しみです。