田中一郎ブログ
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2024年10月31日木曜日
芥川龍之介「本所両国」「トロッコ」
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私の中で芥川龍之介「本所両国」と「トロッコ」は近い関係にある。 「本所両国」で芥川は両国界隈を歩きつつ、明治の頃の思い出の景色と関東大震災を経た現実の景色とを重ね合わせる。この作品のクライマックスは泰ちゃん——下駄屋の息子、木村泰助君の作文を思い出す箇所にある。 小学時代の芥川...
2024年4月19日金曜日
私と翻訳(改訂版)
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「私と翻訳」を改訂しました。構成が大きく変わっているわけではありませんが、文章の流れが良くなるように書き換え、自分についての説明を少し足しました。 (以下、「私と翻訳」改訂版) かつて世田谷文学館で澁澤龍彦展が開かれたとき、彼の翻訳原稿を見たことがある。ほとんど書き直しのないきれ...
2024年3月10日日曜日
プロフェッショナル仕事の流儀「ジブリと宮﨑駿の2399日」
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プロフェッショナル仕事の流儀「ジブリと宮﨑駿の2399日」を観た。かなり以前に録画してあったものを最近になって観た。 画面の中のジブリ社内の机や台所はインテリア雑誌に登場する室内のように美しかった。別荘の山小屋の仕事机も美しかった。宮﨑さんが散歩に出かける近所の景色もまた美しかっ...
2024年2月6日火曜日
私と翻訳
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かつて世田谷文学館で澁澤龍彦展が開かれたとき、展示されていた彼の翻訳原稿を見た。ほとんど書き直しのないきれいな原稿だった。フランス語と日本語とでは文章の構造がまるで違うはずだが、どのように訳したのだろう。日本語の長い文章を頭の中で組み立てて一気に書いた、ということなのだろうか。 ...
2023年12月3日日曜日
映画「アポロニア、アポロニア」
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菊川Strangerで「アポロニア、アポロニア」を観た。 前回観た映画は「春原さんのうた」だった。日常のような景色を新鮮な気分で集中して観ることができ、聴こえる音に耳をすますことができた貴重な体験だった。そのためもあってか、このカフェが併設された席数49のこじんまりした映画館に対...
2023年11月9日木曜日
ムージル「愛の完成」感想
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ムージルは「寄宿生テルレスの混乱」で作家としての第一歩を踏み出した。 物語は少年テルレスが親元を離れ、全寮制の学校に入学するところから始まる。彼は同じ学校の生徒である他の少年たちとさまざまな体験をするが、とりわけ重点が置かれているのは少年たちによる一人の生徒への虐待である。バジー...
2023年10月15日日曜日
「ヘンルーダ」について
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松岡千恵さんの著書「ヘンルーダ」に興味があった。 岬書店から出版されている。夏葉社の島田潤一郎さんが発行者になっている。 著者は現役の書店員だとのこと。書店員の仕事にまつわるあれこれや、書店で働く人々の姿が描かれる。エッセイのようでもあり、フィクションのようでもあるそうだ。書店に...
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