ローベルト・ムージルの未完に終わった小説「特性のない男」から第52章「夏の日の息吹」を翻訳しました。
1942年4月15日に亡くなったムージルがその死の直前まで書いていた絶筆です。
ちなみに「特性のない男」は近親相姦を扱った小説として紹介されることもあります。
ですがそれは初期稿として残っている「楽園の旅」の話であり(双子の兄妹アンダースとアガーテは近親相姦を犯す)、「特性のない男」の兄妹ウルリヒとアガーテは(ウルリヒが頭の中でその可能性を考える瞬間はあるものの)そのような行動を起こすことはありません。
夏の日の息吹(1942年)
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